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川西市の皮膚科・形成外科による解説|熱中症について

クリニックコラム

👇 救急専門医が教える熱中症予防と正しい応急処置

熱中症を未然に防ぐための基本方針

熱中症は、暑熱環境で体温調節が追いつかず、脱水や循環不全を来す状態で、重症(熱射病)では高体温と意識障害などの中枢神経症状を伴い、命に関わることもある環境性障害です。

しかし、熱中症は、「正しい知識を持ち、適切な行動をとれば、多くは予防でき、重症化リスクを大きく減らせる」という側面を持っています。

当院は、地域の皆様が夏を安全に、健康に過ごしていただくための啓蒙活動として、医学的エビデンス(科学的根拠)に基づいた正しい熱中症 予防の知識をお届けします。救急科での豊富な臨床経験から、日常に潜むリスクと、もしもの瞬間に命を守る処置法を詳しく解説します。

🧐 暑い季節、このような状態になっていませんか?

  • 「のどが渇いた」と感じてから、初めて水分をまとめて補給している
  • 室内だから安心と思い、エアコンをつけずに扇風機だけで過ごしている
  • 汗を大量にかいているのに、塩分(電解質)を取らずに水だけを飲んでいる
  • めまい、立ちくらみ、足の筋肉のピクピクとした一時的なけいれんを「ただの疲れ」と見過ごしている
  • もし目の前の人が熱中症で倒れたとき、医学的に正しい熱中症 予防や応急処置ができるか自信がない

💡 科学的根拠に基づく「熱中症予防」3つの鉄則

① こまめな水分・塩分補給

人間は、のどが渇いたと感じた時点ですでに軽い脱水が始まっています。水分は渇きを感じる前からこまめに分けて摂取しましょう。屋外作業や運動などで汗をかくときは、一定間隔での摂取も目安になります(例:15〜20分ごとに約237mLなどの提案があります)。また、大量に汗をかく場合は、水だけでなくスポーツドリンクや経口補水液などで、失われた塩分(ナトリウム)を同時に補給することが鉄則です。

② 室内環境の適切なコントロール

熱中症の約半数は、実は「夜間や室内の移動中」に発生しています。「私は大丈夫」と過信せず、室温・湿度・風通しを見ながら、暑さを感じる前から冷房や送風、遮光を使い、室内を涼しく保つことが重要です。特に高齢者やお子さまは体温調節機能のバランスが崩れやすいため、周囲の積極的な早めの介入が欠かせません。

③ 暑さに体を慣らす「暑熱順化(しょねつじゅんか)」

急に暑くなる時期に熱中症が多発するのは、体が暑さに慣れていないためです。本格的な夏が来る前に、無理のない範囲でのウォーキングや入浴などで適度に汗をかく習慣をつけ、暑さに強い体(暑熱順化)を段階的に作っていくことが、強力な熱中症 予防に繋がります。

🛠️ もしも熱中症が疑われる人が出たときの「応急処置の流れ」

身近な人が「めまい、頭痛、強いだるさ、吐き気」などの症状を訴えた場合、医療機関へ搬送する前(現場)での速やかな応急処置がその後の回復を大きく左右します。

※意識がおかしい/返事が不自然/ふらついて立てない/けいれんがあれば熱射病の可能性があるため、ただちに119番通報を行い、同時に以下の積極的冷却を開始してください。

  • ① 涼しい環境への避難と衣服の解放 一刻も早くエアコンの効いた室内や、風通しの良い日陰へ移動させます。きついベルトやネクタイ、衣服を緩めて、体からの放熱を助けます。

  • ② 適切な水分・塩分補給(※意識が完全に明瞭な場合のみ) 冷えた経口補水液(ORS)やスポーツドリンクを本人に持たせ、自力で少しずつ飲ませます。意識がうとうとしている場合や、吐き気がある場合は、誤嚥(気管に入る危険)を避けるため、無理に口へ流し込んではいけません。

  • ③ 現場の状況に合わせた「最も早い冷却法」の選択 意識障害などがあり熱射病が疑われる場合は、可能なら冷水(または氷水)への浸漬が最も速い冷却法です。浸漬が難しい現場では、氷や冷水を使った全身の積極的冷却(皮膚を濡らして送風する、冷却材を併用するなど)を行い、“最も早く体温を下げる方法”を選んで実行します。 首や脇の下、足の付け根(鼠径部)などへの冷却材の配置は、現場ですぐに実践できるアプローチの一つです。
Q. スポーツドリンクと「経口補水液」は、どのように使い分ければ良いですか?

A. 日常的な予防にはスポーツドリンク、脱水症状が始まっている緊急時には「経口補水液」と使い分けるのが正解です。

一般的なスポーツドリンクは、日常生活や軽度な運動時の熱中症 予防(水分・エネルギー補給)に適しており、糖分が比較的高めで飲みやすくなっています。
一方で、すでに「めまい、頭痛、大量の汗、脱水」などの初期症状が出ている場合は、水分と塩分(電解質)が人間の体液とほぼ同じバランスで、より素早く吸収されるように設計された「経口補水液(OS-1など)」を飲ませるのが、医療の観点から最も効果的です。

💡 やまだクリニックでは、地域の皆様が安全に夏を乗り切れるよう、ホームページにて様々な健康情報を発信しています。 日常の体調管理や健康に関するご相談は、診察の際にでもどうぞお気軽にお問い合わせください。

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