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川西市の皮膚科・形成外科による解説|下肢皮膚潰瘍について

クリニックコラム

下肢皮膚潰瘍の治療と足を守るための基本方針

下肢皮膚潰瘍とは?

下肢皮膚潰瘍(かしひふかいよう)は、足(すねから足先)にできた深いキズが長引いてしまい、なかなか治りにくい状態のことです。

この潰瘍の原因は1つだけではなく、主に以下のような複数の要因が重なって起こります。

  1. 1.血のめぐりの問題:動脈が細くなったり詰まったりする、あるいは静脈の流れが悪い
  2. 2.糖尿病の影響:神経が鈍くなってキズに気づきにくい、感染を起こしやすい
  3. 3.感染:キズ口から細菌が入り込んで悪化する
  4. 4.足への圧:体重のかかり方、靴のすれ、歩き方による持続的な負担

当院(やまだクリニック)では、原因をしっかりと見極めたうえで、必要な治療(創部の適切な処置、圧迫や足への負担を減らす工夫、専門病院とのスムーズな連携)を組み合わせます。潰瘍の上皮化(キズが塞がること)を促し、「大切な足を守ること(切断を防ぐこと)」を第一の目標として治療を行います。

🧐 こんな症状は早めに受診してください

以下のようなサインがある場合は、キズが深刻化する前に早めの受診をおすすめします。

  1. 1.キズが数週間〜数か月たっても小さくならない
  2. 2.キズの周りの皮膚が硬くなったり、茶色っぽく色が変わってきたりした
  3. 3.黄色い付着物や黒い部分がある、またはにおいが強い
  4. 4.歩いていないとき(じっとしていても)足が痛む(安静時痛)
  5. 5.糖尿病があり、足の指先のキズが黒っぽくなってきた

主な治療法(状態により適切に組み合わせます)

1) 血流の評価と、必要なときの迅速な紹介

診察で足の血流低下が疑われる場合は、より詳しい検査や専門的な治療ができる医療機関と緊密に連携し、血流を改善する治療(血管治療)を検討します。血流が悪いままだとキズに栄養が行き届かず、治りにくいだけでなく、急激に悪化することがあります。

2) デブリードマン(不要な組織の除去)

キズの治りを妨げる原因となる壊死組織(黒く死んでしまった部分)や不良な付着物を、患者様の状態に応じて丁寧に取り除きます。 ※ただし、全体の血流がかなり悪い場合は、処置自体が足の負担になることもあるため、慎重に見極めて判断します。

3) 創傷被覆材で「湿った環境」を保ち、滲出液をコントロール

キズ口は、適切に保護しながら「ジクジクした適度な湿潤環境」を保つことが治癒への近道です。主に使用するドレッシング材(被覆材)は、浸出液の量、周囲の皮膚のかぶれ、感染のリスクなどに細かく合わせて最適なものを選定します。

4) 糖尿病の足のキズにおける「足にかかる圧を減らす工夫」

糖尿病がある方の足の潰瘍では、キズ口に直接体重がかかり続けないようにする工夫が不可欠です。免荷器具(専用の装具や靴など)を用いて圧迫を減らすことが、上皮化を促すための極めて重要な治療となります。

⚠️ 受診の目安(特に急いでほしい重症化サイン)

以下の症状が見られる場合は、重症化している可能性があり、一刻も早い専門的な評価が必要です。

  1. 1.足先が異常に冷たい / 色が紫色や黒色に変わってきた
  2. 2.安静にしていても、夜も眠れないほどの強い痛みが続く
  3. 3.発熱がある、急に足が赤く腫れ上がってきた、膿(うみ)が急激に増えた

よくあるご質問(Q&A)

Q. 足のキズが深く、黄色い汁が出ています。他院の軟膏で治らないのですが、様子を見て大丈夫ですか?

A. 様子見にせず、できるだけ早めに当院、または専門医を受診してください。
長引く下肢皮膚潰瘍は、単なる皮膚のキズではなく、背景にある血流低下、細菌感染、糖尿病の影響、足への持続的な圧迫などが複雑に関係していることが多く、外用薬(軟膏)の変更だけでは治りにくい場合があります。
特に、潰瘍が黒ずんできている、じっとしていても痛む(安静時痛)、急激に赤みや腫れが悪化するといった場合は、危険な兆候かもしれません。手遅れになる前に、早急に医療機へ受診することをおすすめします。

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