川西市の皮膚科・形成外科による解説|巻き爪、陥入爪について
巻き爪・陥入爪(フェノール法・外科的手術・ワイヤー矯正)
爪が内側に強く曲がり、周囲の皮ふを圧迫して痛みが出る状態を「巻き爪」と呼びます。そこに赤み・腫れなどの炎症や細菌感染、肉芽(赤いできもの)が加わり、爪の端が皮ふに食い込んでしまう状態が「陥入爪」です。
当院では、まず現在の痛みと炎症を落ち着かせることを最優先にし、そのうえで再発しにくい治療法(保存的治療から手術まで)を、患者様の爪の状態に合わせてご提案いたします。
主な治療法について
症状や爪の状態に応じて、保険診療による手術や、自由診療による矯正治療などを選択します。
1. 手術で再発を減らす治療(保険診療)
陥入爪を繰り返す場合や、肉芽が強く形成されている場合は、食い込みの原因となっている爪の端を部分的に除去し、その部分の爪が生えにくくなるように処理する治療(部分マトリセクトミー)を検討します。
○ フェノール法(化学的マトリセクトミー)
爪の端を部分的に取り除いた後、フェノールという薬品を用いて爪を作る部分(爪母)を処理する方法です。再発が少ない治療の1つとされており、メタ解析でも再発が少ない傾向が示されています。ただし、術後の痛みや滲出液(じゅくじゅく)、治癒するまでの期間には個人差があり、処置時間によって治癒日数が変わることがあります。例えば、海外のランダム化比較試験(RCT)では、フェノール30秒塗布群の治癒期間が 14.93±2.81日、60秒塗布群が 22.07±3.16日 と報告されています。
○ 外科的に爪母を切除する手術(切開を伴う方法)
皮ふを小さく切開し、原因となっている部位を外科的に切除・処理する方法です。どの術式が常に優れているかは一概には言えず、再発率や痛み、治癒期間のバランスを考慮して、院内の術式に応じて適切に選択します。
※いずれの手術も「爪を丸ごと全部抜く手術」とは異なり、痛みの原因になっている爪の端の一部だけを治療します。ただし、治療後は元の状態よりも爪の横幅が少し細くなることがあります。
2. ワイヤー矯正(自由診療)
感染や肉芽が強くなく、爪の曲がり(変形)そのものが痛みの主な原因である場合には、ワイヤーを用いて爪を持ち上げる矯正治療を検討します。施術時の痛みが少ないことが多いのが特徴ですが、爪の状態によっては処置の際に痛みを感じることもあります。また、必要な回数や治療期間には個人差があります。
3. 再発予防の爪切り指導(スクエアカット)
陥入爪は、深爪や爪の端を丸く切りすぎる間違った爪切りが悪化のきっかけになることが多くあります。当院では、爪の端を四角く残す「スクエアカット」など、再発を予防するための正しい爪切り方法を丁寧にお伝えしています。
治療の一般的な流れ
当院での診察からアフターケアまでの流れは以下の通りです。
○ 診察:爪の曲がり具合、食い込みの深さ、赤み・膿・肉芽の有無を詳しく確認します。
○ 方針決定:矯正が向いているか、あるいは手術が適しているかを相談し、それぞれのメリット・デメリットをご説明します。
○ 処置:指の根元に局所麻酔(ブロック麻酔)を行い、選択した治療を安全に実施します。
○ 帰宅とセルフケア:ガーゼ保護を行い、当日の出血・痛みの注意点、入浴や運動の目安をご案内します。
○ 再診:数日〜1週間程度で傷口の状態を確認します(術式によっては抜糸を行います)。
※多くの処置は外来で行うことが可能ですが、痛み・出血・腫れの程度によっては、予定を調整させていただくことがあります。
よくあるご質問(FAQ)
A. 多くの方は歩いて帰宅していただけます。指の根元に局所麻酔を行うため、処置中の痛みはしっかりと抑えられますが、麻酔が切れた後に多少の痛みが出ることはあります。帰宅時はつま先を圧迫しにくい、ゆとりのある靴でご来院いただくことをおすすめします。
A. 通常、爪をすべて取り除くような治療ではありません。痛みの原因になっている爪の端の一部だけを治療するため、中央の爪はきれいに残ることが多いです。ただし、治療を行った側の爪の横幅が少し細くなることがあります。
🏥 当院のご案内
📅 診療のご希望や、巻き爪・陥入爪についての診察相談は、
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