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川西市の皮膚科・形成外科による解説|脂漏性角化症(老人性いぼ)

クリニックコラム

脂漏性角化症(老人性いぼ)とは?

当院の治療方針

脂漏性角化症(しろうせいかくかしょう)は、加齢や紫外線の影響によって皮膚の表面(表皮)が厚くなることで発生する、良性(がんではない)のできものです。一般的には「老人性いぼ」と呼ばれることもあります。

色は茶色から黒色まで多岐にわたり、表面がザラザラしていたり、少し盛り上がって見えたりするのが特徴です。

多くの場合、命に関わる病気ではありませんが、以下のような理由から治療を検討される方が多くいらっしゃいます。

  • ○ 服やアクセサリーに引っかかる
  • ○ かゆみや痛みがある
  • ○ 見た目が気になる
  • ○ まれに「別の病気(皮膚がんなど)」との見分けが必要である

当院では、まず正確な診断を行うことを最優先としております。そのうえで、患者様のご状態に合わせて主に以下の2つの治療法をご提案いたします。

  • 保険診療:外科的切除(病理検査が可能です)
  • 自由診療:炭酸ガス(CO₂)レーザー(仕上がりを重視したい場合や、数が多い場合に適しています)

当院が「液体窒素」を第一選択にしない理由

液体窒素による凍結療法はいぼ治療において一般的な方法ですが、脂漏性角化症に対して行う場合、以下のような点が懸念されることがあります。

  • ○ 周囲の正常な皮膚まで一緒に凍結してしまい、炎症後色素沈着(茶色い跡)が長く残ることがある
  • ○ 1回の処置では平らになりきらず、複数回の通院が必要になることがある

そのため当院では、お体への負担と治療後の仕上がりを考慮し、原則として「切除術」または「レーザー治療」を基本方針として採用しております。

まず検討する治療法(保険診療)

外科的切除(切除術など)

「確実に取り切る」ことと「病理検査で組織を確認できる」点が最大のメリットです。

  • ○ いぼが大きく、厚みがある場合
  • ○ 視診だけでは診断がはっきり確定しない場合
  • ○ 1回の処置で確実に除去したい場合

このようなケースでは、特に外科的切除が向いています。

美しく治したい・数が多い場合の治療法(自由診療)

炭酸ガス(CO₂)レーザー治療

レーザーを用いて、いぼの組織をピンポイントで蒸散(削る)させる方法です。

  • ○ 顔や首など、特に仕上がりをきれいに残したい場合
  • ○ 小さないぼがたくさんある場合
  • ○ できるだけ一度にまとめて除去したい場合

これらをご希望される場合には、炭酸ガスレーザーが適した選択肢となります。

※レーザー治療後は、一定期間のテープ保護や軟膏の塗布が必要です。また、治った直後の新しい皮膚は非常にデリケートなため、日々の紫外線対策をしっかりと行うことが大切です。

日常生活でのポイントと予防の考え方

脂漏性角化症は年齢とともに増加する傾向がありますが、日頃の紫外線対策によって影響を抑えることも期待できます。以下の点を意識して過ごしましょう。

  • ○ 日焼け止めの使用(目安:SPF30以上)
  • ○ 帽子・日傘・サングラスなどによる適切な遮光
  • ○ 皮膚をゴシゴシと強くこすらない(摩擦を避ける)

当院における治療の流れ

  1. 1.診察・ダーモスコピー確認:いぼの状態を詳しく観察し、悪性の可能性がないかをしっかりチェックします。
  2. 2. 治療法の決定:状態やご要望に応じて、最適な方法(切除:保険診療 / CO₂レーザー:自由診療など)をご相談します。
  3. 3. 処置:必要に応じて局所麻酔を行い、痛みに配慮しながら速やかに処置を行います。
  4. 4. アフターケア:軟膏の塗布やテープ保護、紫外線対策についての説明を行います。
  5. 5. 経過観察:必要に応じて再度ご来院いただき、結果の説明や再発・新しい病変のチェックを行います。

よくあるご質問(Q&A)

Q1. なぜ液体窒素を基本にしないのですか?

A. 施術後に茶色い跡(色素沈着)が残りやすい点や、1回では平らになりにくいことがあるためです。当院では、お体への負担と仕上がりの美しさを重視し、切除術またはCO₂レーザーを基本にご案内しております。


Q2. 切除(保険)とCO₂レーザー(自費)、どちらが良いですか?


A. 組織を詳しく調べる「診断の確実さ」を重視される場合は切除術が向いており、顔などの「仕上がりの美しさ」や「複数の一括除去」を重視される場合はCO₂レーザーが向いています。診察時においぼの状態を拝見し、適した方法をご提案します。


Q3. 市販のいぼ薬やハトムギで治せますか?

A. 脂漏性角化症に対しては、自己判断での市販薬のご使用はおすすめできません。いぼを溶かす市販薬(サリチル酸など)は、周囲の正常な皮膚まで傷つけてしまい、強い炎症や深い色素沈着の原因になることがあります。まずは医療機関にご相談ください。


Q4. 取ったあと、また同じ場所にできますか?

A. 適切にいぼの組織を除去できれば、同じ場所から再び生じることは多くありません。ただし、取りきれない微小な組織が残っていた場合に再発のように見えるケースはあります。また、ご体質や紫外線の影響により、別の場所に新しい老人性いぼが増えることはあります。


Q5. 悪性(皮膚がん)だったらどうなりますか?


A. 脂漏性角化症と見た目が非常によく似た悪性腫瘍も存在します。診察で少しでも疑わしい兆候がある場合は、病理検査が可能な切除術を選択します。万が一、悪性の結果が出た場合でも、結果に応じて追加の加療や専門の基幹病院へのご紹介を含め、迅速かつ的確に対応いたします。


※このページは一般的な医療情報の提供を目的としています。実際の治療法は、できものの場所・大きさ・数・皮膚質などにより異なりますので、気になるいぼがある方は受診時にご相談ください。

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