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下肢静脈瘤(かしじょうみゃくりゅう)の治療について

皮膚科コラム

下肢静脈瘤(かしじょうみゃくりゅう)

治療の基本方針

下肢静脈瘤(かしじょうみゃくりゅう)は、足の静脈の中にある「血液の逆流を防ぐための弁(静脈弁)」が、立ち仕事や加齢、妊娠などによって壊れてしまい、本来心臓へ戻るべき血液が足に溜まって、血管がコブ(瘤)のようにボコボコと浮き出たり、足の重だるさ、むくみ、激しい足のつり(こむら返り)を引き起こす疾患です。 当院の基本方針は、「的確な診断のもと、患者様のご負担が最も少ない、日帰りで完結する確実な外科治療を提供すること」です。当院で手術を行う場合は、「高位結紮術(こういけっさつじゅつ)」と「硬化療法(こうかりょうほう)」という2つの確立された術式を高度に組み合わせた、安全な日帰り複合手術を行っています。 なお、血管を根本から引き抜く「ストリッピング手術(弁不全のある静脈をまるごと除去する手術)」やレーザー血管内焼灼術などを強くご希望される場合や、病態からそれが最適と判断される場合は、信頼できる連携病院を責任持ってご紹介いたします。

こんなお悩みはありませんか(チェックリスト)

  • ・ふくらはぎや太ももの血管が、青くウネウネと浮き出たり、ボコボコしたコブになっている
  • ・夕方以降になると足がパンパンにむくみ、鉛が入ったように重だるくて立っているのが辛い
  • ・夜間や寝ている最中に、足(ふくらはぎ)が急に激しくつって(こむら返り)激痛で目が覚める
  • ・足のすねや足首のあたりが常に痒く、皮膚が茶色く黒ずんだり(色素沈着)、硬くなっている
  • ・長時間の立ち仕事(販売職、立ちがちな医療職、調理師など)を長年続けている

主な特徴・治療法(当院独自の複合アプローチ)

高位結紮術(こういけっさつじゅつ): 足の付け根や膝の裏などの皮膚をわずかに切開し、血液の逆流の「大元」となっている静脈の枝を根本でパチッと縛って遮断する手術です。局所麻酔で安全に行うことができ、お体への負担が非常に少ないのが特長です。


硬化療法(こうかりょうほう)の併用: 高位結紮術で大元の逆流を止めたあと、残ったボコボコとした細かい静脈瘤の内部に「ポリドカノール」という硬化剤(お薬)を直接注射し、血管を内側からペタッと癒着させて退化・消失させる治療です。


日帰りで完結する低侵襲治療: 形成外科および救急・麻酔の豊富な手術経験・局所コントロールを活かし、手術当日に徒歩でご帰宅いただける、徹底した痛みの軽減と安全な日帰り手術体制を整えています。


治療の流れ(下肢静脈瘤・日帰り手術)

① 精密な静脈の診察 ➔ 適応の見極め 足の血管の浮き出方、むくみの程度、皮膚炎(静脈うっ滞性皮膚炎)の有無を詳細に診察。大元にある表在静脈(大伏在静脈など)の弁不全の程度を医学的に評価し、当院の日帰り手術の適応となるかを慎重に見極めます。


② 治療プランの提示 ➔ メリット・デメリットの説明 高位結紮術と硬化療法を組み合わせた複合治療の内容、術後に得られる効果(だるさやコブの消失)、および限界(ストリッピング手術との違いや紹介の選択肢)について、誠実にわかりやすくご説明します。


③ 日帰り手術の実施(高位結紮術 + 硬化療法) 局所麻酔を丁寧に行い、皮膚をミリ単位で微細に切開して逆流静脈を結紮(遮断)します。続いて、残るコブに硬化剤を精密に注射して処置を完了します。手術時間は部位により約30分〜1時間程度です。


④ 術後の圧迫固定 ➔ 徒歩でのご帰宅 手術直後から、血液のうっ滞を防ぎお薬の効果を確実にするため、専用の医療用弾性ストッキングや包帯で足全体をしっかりと圧迫固定します。術後は少し院内で休憩していただいたあと、そのまま歩いてご帰宅いただけます。


⑤ 経過観察・抜糸・アフターフォロー 数日〜1週間後に診察を行い、切開した部分の抜糸や硬化療法の経過(血管が徐々に吸収されて平らになっていくプロセス)を注意深く確認します。

  • ・「高位結紮術×硬化療法」を組み合わせた、お身体への負担が少ない日帰り複合手術
  • ・ストリッピング手術等を希望・必要とされる場合の、スムーズな病院紹介連携体制
  • ・保険診療(※当院で行う下肢静脈瘤の検査、高位結紮術、硬化療法、弾性ストッキング処方はすべて健康保険が適用されます)

よくあるご質問(Q&A)

Q. 当日の手術は痛いですか?本当にその日に歩いて帰れるのでしょうか?
A. 手術の際は、極細の針を用いて皮膚に丁寧な局所麻酔を行います。麻酔を注射する瞬間にチクッとした痛みはありますが、お薬が効いてしまえば手術中に痛みを感じることはほとんどありません。切開する範囲もわずか数ミリ〜1cm程度と非常に小さいため、お体への負担は最小限です。手術直後からご自身の足でしっかりと歩くことができ、そのままお一人で徒歩にてご帰宅いただけますのでどうぞご安心ください。


Q. ストリッピング手術(静脈を引き抜く手術)や最新のレーザー治療はここでは受けられませんか?
A. 当院では、お体への負担や日帰りでの安全性を第一に考慮し、「高位結紮術+硬化療法」の複合アプローチを専門としています。もし、静脈を根本から丸ごと引き抜く「ストリッピング手術」や血管内レーザー焼灼術、グルー(接着剤)治療などを強くご希望される場合、あるいは静脈の逆流があまりにも広範囲で、当院の術式よりもそれらの治療がベストであると医学的に判断された場合は、速やかに対応可能な信頼できる専門病院(血管外科等)をご紹介し、最適な治療を受けられるよう手配いたします。

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