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いぼ(尋常性疣贋)の治療について

皮膚科コラム

いぼ(尋常性疣贅)

治療の基本方針

いぼ(医学名:尋常性疣贅:じんじょうせいゆうぜい)は、皮膚のわずかなキズ口から「ヒトパピローマウイルス(ヒト乳頭腫ウイルス)」というウイルスが細胞に感染することで、皮膚がウロコ状に硬く盛り上がり、徐々に大きくなったり周囲に増殖したりする感染症です。 当院の基本方針は、「エビデンスのある標準治療(液体窒素凍結療法)を軸に、痛みに配慮しながら、ウイルスの根っこを徹底的に排除すること」です。 イボは放置すると家族内でうつし合ったり、足の裏にできると歩行時に痛みを伴うようになります。これまでの豊富な臨床経験を活かし、硬くなった余分な角質を適切に削りながら、お一人おひとりのイボの深さに合わせた確実なアプローチを行います。

こんなお悩みはありませんか(チェックリスト)

  • 手の指や爪のキワ、足の裏に、表面がザラザラした硬い皮膚の盛り上がりができた
  • 足の裏の「ウオノメ」だと思って市販のシールを貼っていたが、芯が消えず逆に数が増えてきた
  • イボの表面をよく見ると、小さな黒い点々(詰まった毛細血管の跡)がいくつか見える
  • 子供の手足に小さなザラザラした出来物ができ、触っているうちに他の指にも広がってきた
  • 他院で液体窒素の治療を受けているが、激痛の割にイボが小さくならず困っている

主な特徴・治療法

  • 液体窒素による「凍結療法」(標準治療): マイナス196度の液体窒素を専用の綿棒や機器を用いてイボに当て、ウイルスに感染した異常な細胞を瞬間的に凍結・壊死させます。これが世界的に最もエビデンスのある基本治療です。
  • 角質剥離によるレーザー浸透・凍結効果の向上: 足の裏などのイボは、表面の角質が非常に分厚いため、そのまま液体窒素を当てても奥のウイルスまで冷気が届きません。当院では処置前に、厚い角質を痛みなく安全に削り取ってから凍結(または状況に応じた的確な処置)を行うことで、治療効果を最大限に高めます。
  • 難治性イボへの多角的アプローチ: 液体窒素だけでは何ヶ月も治らない頑固なイボに対し、ガイドラインに記載されているサリチル酸外用(スピールコウ等)の併用など、エビデンスのある選択肢を適切に組み合わせて根治を後押しします。

治療の流れ(いぼ・尋常性疣贅)

① 丁寧な皮膚診察 ➔ ウオノメとの鑑別 拡大鏡(ダーモスコピー)を使用し、イボ特有の点状出血(黒い点)を確認。靴の圧迫でできる「ウオノメ(鶏眼)」や「タコ」ではないかを厳密に鑑別します。

 

② 処置前の角質ケア(必要な場合) 足の裏など角質が分厚い場合は、処置の効果を芯まで届けるために、表面の死んだ硬い角質層を専用の器具で優しく削り落とします(この処置自体に痛みはありません)。

 

③ 液体窒素凍結療法の実施 マイナス196度の冷気をイボに対してピンポイントで数回にわけて当てます。ウイルスの深さに応じて、痛みが強すぎないよう時間を厳密にコントロールしながら凍結させます。

 

④ 日常生活の注意点説明 イボはウイルス感染であるため、自宅でいじったり爪切りで切ったりすると、周囲にウイルスを撒き散らして悪化します。触らないための正しい保護方法をお伝えします。

 

⑤ 定期的な通院(約1〜2週間隔) 凍結された細胞は数日から1週間ほどで黒いカサブタのようになり、自然に剥がれて一回り小さくなります。ウイルスが1細胞も残らず、完全に健全な皮膚のシワ(皮溝)が戻るまで、根気強く1〜2週間隔で通院いただきます。

  • 世界的な標準エビデンスに基づく、確実な液体窒素凍結療法
  • ウオノメとイボを厳密に見極める、ダーモスコピーによる的確な診断
  • 保険診療

よくあるご質問(Q&A)

Q. 液体窒素の治療はどれくらいの期間、何回くらい通う必要がありますか?

A. イボの治療期間は、イボができた場所(皮膚の厚さ)や大きさ、ウイルスの深さによって非常に大きな個人差があります。手の指などの皮膚が薄い場所にある小さなイボであれば数回(1ヶ月程度)で治ることも多いですが、足の裏の体重がかかる場所にある頑固なイボの場合、数ヶ月〜半年以上の期間を要し、10回以上の処置が必要になることも珍しくありません。途中で通院をやめてしまうと、残ったわずかなウイルスから一気にもとの大きさに復活してしまいます。専門医が「完全に治りきった」と判断するまで、根気強く定期的に通院していただくことが最短の治療法です。

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