川西市の皮膚科・形成外科による解説|瘢痕拘縮
やけどやケガ、手術のあとに皮膚が硬く縮み、ひきつれて関節が伸ばしにくくなっていませんか?このような状態を医療用語で「瘢痕拘縮(はんこんこうしゅく)」と呼びます。当院では、患者様の日常を取り戻すため、保険診療を中心とした機能回復プログラムをご提案しています。
瘢痕拘縮(ひきつれ)とは
瘢痕拘縮とは、怪我や火傷、手術などのダメージを受けた皮膚が治癒する過程で収縮し、硬い組織へと変化して傷跡が引きつる現象です。
特に首、肘、手指、膝といった運動頻度の高い関節部位に生じやすく、皮膚の伸縮性が損なわれることで「関節が十分に伸ばせない」「曲げにくい」といった運動の制限や、引きつれによる外観の変化が生じます。
主な症状と生じやすい部位
- 主な症状:皮膚のつっぱり感、動かしたときの痛み、関節の可動域制限、外観のひきつれ
- 生じやすい部位:首、肘、手首・手指、膝、足首など可動域の広い関節部
当院の治療方針(保険診療が基本)
当院(形成外科・皮膚科)では、日常生活における関節の動かしやすさ(機能)の改善を最優先としながら、可能な限り美しさを取り戻す形成外科的アプローチを行っています。
瘢痕拘縮の本質は「局所的な皮膚組織の不足」にあります。軽微な組織の張りであれば保存療法で経過を追うことも可能ですが、明らかな関節の動きの妨げとなっている拘縮に対しては、手術療法(保険適用)を中心に適切な治療法をご案内いたします。
まず考慮される保存的治療(保険診療)
拘縮が比較的軽度である場合や、傷が治ってからの期間が浅く瘢痕が成熟途上にある段階では、以下の方法を組み合わせた保存療法によって状態の進行を抑えます。
1. 保湿・外用薬・貼付薬
保湿剤(ヒルドイド等)により皮膚の柔軟性を保持し、乾燥に伴うかゆみや緊張感を緩和します。赤みや盛り上がり(肥厚性瘢痕傾向)が強く認められる場合は、ステロイド外用薬やステロイドテープ剤を用いて局所の炎症を抑えます。
2. 圧迫療法・固定(スプリント・テーピング)
サポーターや医療用テープを装用し、瘢痕にかかる機械的な張力を低減させます。関節部位においてはスプリント固定によるポジショニング管理を行い、拘縮の進行や再発を予防します。
3. リハビリテーション(ストレッチ指導)
急激な力での牽引はかえって組織を損傷させ、硬化を助長する危険性があります。創部の成熟度を見極めながら、丁寧かつ愛護的に組織を伸ばすストレッチ技法をご指導します。
当院の強み:手術療法(保険適用)
瘢痕拘縮手術の本質は、「ひきつれの原因となっている緊張を解除し、生じた皮膚の欠損部分をどのように補うか」という点にあります。
お一人おひとりの皮膚の厚み、可動域、組織の損傷深度に応じて最適な術式を選択します。
Z形成術/W形成術
線状に突っ張っている瘢痕に適した方法です。皮膚を切開して小三角形の皮弁を交差させることで、傷の方向を変え、引っ張られる力を分散・解除します。
植皮術(皮膚移植)
拘縮解除後に生じた広範囲の皮膚不足に対し、健全な部位から採皮して移植を行います。術後の生着管理および再拘縮を防ぐアフターケアが極めて重要です。
皮弁移動術(ひべんいどうじゅつ)
欠損部が深い場合や、関節・腱などが露出する部位において、十分な血流を維持したまま近くの健全な皮膚組織を移動させて補う術式です。術後の組織の縮みが比較的少なく、機能的改善に優れた選択肢となります。
※どの手技を適用すべきかは、可動域の計測と周囲組織のゆとりを診査したうえで決定いたします。
術後の装具固定とリハビリテーション
手術によって拘縮を解除した後も、創傷治癒の過程で組織は再び収縮しようと作用します。そのため、術後に適切なスプリント固定やタイミングを図った運動療法を行うことが、再拘縮の防止において不可欠です。
当院では、患者様がご自宅でも迷いなくケアを継続できるよう、具体的な保護処置とリハビリ手順を明確にご案内しております。
日常でのセルフケア(保存的治療中・術後共通)
- 紫外線対策:傷跡の炎症後色素沈着を防ぐため、遮光テープや日焼け止め等で保護します。
- 摩擦の回避:洗顔・洗浄の際は強く擦らず、泡で優しくケアしてください。
- 継続的な保湿:入浴後などに毎日保湿剤を塗布し、皮膚のしなやかさを保ちます。
より高い質感の改善をご希望の方へ(自費診療)
機能的な面(動かしやすさ)が回復した後も、傷跡の赤み・質感・凹凸などを整えたい場合には、補助的選択肢として自費診療(CO2レーザー治療等)をご検討いただくことが可能です。
※我が国の医療制度上、同一の診療において保険診療と自費診療を同時に行う「混合診療」は禁じられています。自費治療をご希望の場合は、完全に自費診療へ切り替えての対応となりますので、ダウンタイムや費用面を含め事前に十分なご説明をいたします。
よくあるご質問(Q&A)
※本記事は一般的な医療知識の提供を目的としております。瘢痕の程度やひきつれの強さには個人差がございますので、具体的な治療プランにつきましては診察時に専門医にご相談ください。
🏥 当院のご案内
📅 診療のご希望や、瘢痕拘縮・傷跡治療についての診察相談は、
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